top of page
検索
更新日:2023年5月30日
ぽきん
どさり
頬に土
やわい花弁に砂利がくい込む
この角度の太陽 初めて見たから
眩しい
痛いくらい
そんな言い方しなくたって
しなくたって
しなくたって
みぞおちのトンネルの入り口に立って
リフレインを聞いている
それしかできない
全てが台無しになったような気がする
意味がなかったんだ
ひとりずもうだったんだ
と
あなたは思っている
たしかに折れてるね
ぽきんと
でも折れてるだけ
こちらから見れば咲いている
光沢もあるし
張りもある
寝転がっているのも自由そうでいい
つま先を洗って
しばらく背が高い花瓶にもたれな
折れただけ。
咲いている
更新日:2023年5月30日
価値ある人間になりたくない
価値ある人間になるものか
にんべんのよこのしましま 檻みたいじゃないか
自分でショーケースに入りたがる魚
切り身になって海を泳ぐ
「すべての人に価値がある」
これも一寸 同意しかねる
価値とか 価値じゃないとか
そのぎらぎら光る測量器を仕舞ってくれ
そしたらちょっと歩こう
なんでもない私で
なんでもない私をひとりじめする
9月の夜風が無料なように
本当に美しいものに値段はつかない
あなたには価値がない
本当に美しいから
bottom of page