
藤岡みなみ
月曜日のリハーサルが
火曜日の反省会が
水曜日のバックアップがほしい
木曜日の再放送が
金曜日のコピーが
土曜日のゲネがあってほしい
日曜日だけが本物
川で石を拾って
一番気に入ったやつを投げちゃって
こんなちっちゃい滝があるんだ
もう2度とここには来ないだろうね
本物の日曜日を
一生に一度だけください

月曜日のリハーサルが
火曜日の反省会が
水曜日のバックアップがほしい
木曜日の再放送が
金曜日のコピーが
土曜日のゲネがあってほしい
日曜日だけが本物
川で石を拾って
一番気に入ったやつを投げちゃって
こんなちっちゃい滝があるんだ
もう2度とここには来ないだろうね
本物の日曜日を
一生に一度だけください
みぞおちの隣に湖がある。深い。広い。濃い青の。
手をつけてみると、とても冷たい。
もしも肩まで浸かったら、芯まで冷えて動けなくなりそうな。
おばあちゃんは、とにかく寒いねん、と言った。
足首まで入ってみると、ひどく熱い。皮膚が赤くなる。
ずっと入ってはいられない。
やけどにずっと触れていたい気もする。
とても冷たいような、とても熱いような、そんな温度の湖がすぐそばにある。
心臓の横にある。
自分から入ってみたり、出たり、隣に座って眺めたり、見ないように背中を向けたりする。
湖に身体すべてを委ねるのは危険だとわかるけれど、この中にいたい気持ちもある。
任されている。
行ったり来たりしながら、さわれるようになっていくのか。
そんなのもおかしいよ、と言っている魚もいる。
憎たらしい青。忘れたくない青。
新しい朝を何度裏切ったろう
まっさらな気持ちを何度汚したのか
それでも1ページ目の気持ちになることに
まだ意味はあるか
あんたの一念発起は信じない
もう一度だけ信じてあげる
いや絶対信じない
迷いの滲む墨汁
こうありたい(できるものならやってみろ)
誰も傷つけまいと誓った日に友人とぶつかり
背筋を伸ばして歩き出すのかと思いきや
布団にくるまり 起きてきたと思ったら
少し足の長い家グモを殺してしまった
それでも、いい人と言われたい
とても
調子がよすぎるとわかっているから
美しい朝に酔えずにいる
両手いっぱいの罪
ひとつひとつハンガーにかけて
せめて新しい光の下に干しておく
見てください、罪です。
それが私の書き初め